バスタブ
可愛い君が好きなもの
1
「・・・ありがとう・・・」
俺、佐竹凌真(さたけりょうま)は数式の途中でシャープペンシルの芯を折った。俺から離れた後ろの座席から聞こえた声。中野壱琉(なかのいちる)の声だった。何か物でも落としてしまい、それを拾ってもらったのだろう。壱琉に親切にした人間が、可愛い壱琉に恥じらいがちに見つめられて歓喜に震える様子が想像できる。
「おい、凌真」
後ろを見ろと言ったのは隣の席の九条彰吾(くじょうしょうご)。眼鏡の奥の切れ長の一重の瞳が俺を見ていた。
「俺達のお姫様、また一人虜にしたみたいだな」
くくっと唇を吊り上げる彰吾。理知的な彰吾は見た目の通りの秀才だ。俺は髪を掻き上げて、ノートの上の消しゴムのカスと折れた芯を払った。
「・・・ああ。壱琉は本当に自分のことをわかってない。・・・お仕置きが必要だな」
俺と彰吾と壱琉は幼稚園の時からずっと一緒にいる。表面上、俺と彰吾と壱琉は仲が良い。だが実際、俺と彰吾は仲が良いとは言い難い。水面下でずっと壱琉を自分のものにしようしている。いつだって相手が自分より壱琉の心に入ろうとするのを阻止しようと、互いの一挙手一投足に目を光らせている。俺達は、冷戦状態にある。
可愛い壱琉。選択を迫ったならば、彰吾と俺のどちらを選ぶのだろう。
2
教師が数式を書き上げていく。解が出た。俺はゆっくりと確認してから、教科書、授業とは関係のない15ページ先の単元をぱらぱらと眺めていた。不意に、ぱきりと小さく何かが折れた音がした。隣の凌真を見る。いつも通りの整った顔だ。だが、俺には、凌真の動揺が感じられた。俺はゆっくりと壱琉のいる辺りを振り返り見た。柔らかな黒髪と白い肌、愛らしい目元と口元。その隣、男子生徒が壱琉を熱っぽく見ていた。
「おい、凌真。後ろを見ろ」
女子生徒がカッコイイと賞賛する甘いマスクがこちらを向いた。
「俺達のお姫様、また一人虜にしたみたいだな」
凌真はどこぞの俳優のような仕種で髪を掻き上げた。
「・・・ああ。壱琉は本当に自分のことをわかってない。・・・お仕置きが必要だな」
凌真が言った通り、壱琉は自分のことをわかっていない。だから平気でその愛らしさを振り撒いている。俺と凌真が、壱琉を守るべきものとして認識するのに、時間はかからなかった。愛の対象とするのにも。俺と凌真は停戦を協定している。壱琉を愛し守るという共通の目的のため。
俺と凌真の二人の人間に愛されている壱琉。俺は壱琉が道徳的な疑問を持つ時を恐れている。
3
僕は幸せな人間です。容姿や身長は全く十分ではないけれど、僕のことを大切に思ってくれている人が家族以外にもいるから。
「凌ちゃん、彰ちゃん」
僕の両隣を歩く二人は、僕を凄く大切にしてくれて、好きだと言ってくれます。凌ちゃんも彰ちゃんも、カッコイイので、僕は時々自分が不釣り合いなところにいると悲しくなります。二人がラブレターを貰って、読まずに捨てているのを知っている僕は、手紙を出した女の子に複雑な気持ちになります。つまらない人間の僕が、二人を縛りつけている。
「中野、消しゴム転がっただろ?」
ぼんやりと前列に座るの凌ちゃんと彰ちゃんを見ていたら、隣の席の鈴木君が消しゴムを拾ってくれたみたいでした。
「・・・ありがとう・・・」
人と話すのは苦手です。
「っ・・・別に」
目を見て話しなさいとお母さんは言うけれど、皆が僕から視線を逸らします。慣れっこだけどやっぱり悲しいです。二人に相談すると、彰ちゃんがお揃いの眼鏡をくれました。僕には似合わないけれど、何故か皆、いきなり顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまうことがなくなりました。しっかり僕の顔を確認すると、やっぱりそっぽを向いてしまうけど。
凌ちゃんは、僕が眼鏡を大事に扱っているところを見るのが嫌そうだけど、どうしてだろう。
4
僕は凌ちゃんと彰ちゃんの二人と、いけないことを毎週土曜日にしています。土曜日は僕の親がいない日で、凌ちゃんと彰ちゃんが僕の家に泊まります。
小学生の時に誰もいなくて寂しいと言った僕を心配して、二人が泊まってくれたのが最初でした。その頃は二人の親の許可が下りた時だけで、そんなに頻繁ではありませんでした。初めていけないことをしたのが、中学に進学した時でした。僕は二人に身体をいじられて、わけがわからないまま一夜を明かしました。それからは、ほとんど毎週。
そして、今日も土曜日。
お風呂から上がった僕を、先にお風呂を済ませていた二人が寝室で待っていました。
「壱琉、来いよ・・・」
凌ちゃんが言います。僕は土曜日の夜の二人が、少し怖い。僕に気持ちよくて、痛いことをいっぱいするから。
怖ず怖ずとベッドの傍へ行くと、彰ちゃんが僕をベッドに沈めて、僕の眼鏡を取ってしまいました。
「壱琉、今日、俺達は少し怒っている・・・どうしてかわかるか?」
凌ちゃんがするすると僕の今さっき着たばかりのパジャマを脱がせます。
「ふぇ・・・なに・・・?」
怒っていると聞いて、僕は震えました。思い当たることもありません。
「壱琉、お仕置きだ」
彰ちゃんが言うと同時に、二人の手が僕の身体を這いました。
5
「ぁあ・・・んにゅ、ぁ、ぁぁあひぁ、ゃ、んぁ・・・」
後ろから抱かれて、凌ちゃんのおちんぽをお尻に入れながら、彰ちゃんに乳首をいじられています。
「んく、ふ、ぁっ、ひぁ、ぁ、やぁあっ」
「可愛い・・・」
彰ちゃんは呟いて、僕の乳首を噛みます。
「ぃ、ぁぁ・・・っ」
おちんぽをぎゅっと紐でしめられて、僕はいやいやをしました。
「しょ、ちゃ・・・ぃやぁ・・・おちんぽ、出したぃ・・・」
じゅぽじゅぽと凌ちゃんのおちんぽを出し入れされている僕。僕の、二人のものとは違う小さいおちんぽは、とろとろを流しています。
「お仕置きなんだ、壱琉・・・。壱琉は自分のことを全然わかってない」
凌ちゃんが耳元で言いました。
「わかってるも・・・ぁぁぁあんっ、らめぇえっ」
彰ちゃんがおちんぽのさきっぽにぶるぶると振動するおもちゃを宛てました。
「わかってるなら、なおさらお仕置きが必要だな、壱琉」
ちゅぶぶぶと僕のおちんぽのお汁を小さく飛ばしながらおもちゃは震えています。
「やぁぁぁぁあ、おちんぽっしないで、ぁあん、あぁあっ」
びくびくと震えるおちんぽと僕。足を閉じようとして、凌ちゃんに阻止されました。
6
「壱琉、壱琉は自分がどれだけ可愛いか、知ってるのか?」
僕は咎めるような凌ちゃんにわけがわからず言いました。
「かわいく、ふぁ、なぃも、ぁぁあんっ、ぁあぁあんっ」
言いながら、泣きそうになります。
「きょだって、ありがとうっていったのに、ぁあ、にゃ、鈴木く、別にって、そっぽむいて・・・かわいかったら、顔みてくれるも・・・ぁあんっ」
彰ちゃんが僕の顔に舌を這わせる。静かな美貌が僕を見つめました。
「可愛すぎて見られなかったんだよ・・・」
唇を塞がれて、舌が口の中を暴れます。
「はふっ、ぁ、は、ふ、ちゅ、ちゅくちゅ・・・ん」
可愛すぎて見れないってどういうことだろう。
「ぁぁん、やら、やぁあんっ、なか、あちゅ、ぃ・・・」
凌ちゃんにおちんぽみるくをかけられて、僕は大きく痙攣しました。
「壱琉は、可愛い。もっと自覚を持ってもらわないと困る」
彰ちゃんが僕に言います。
「誰にでも笑顔を振り撒いていてみろ・・・、今に変態親父に強姦される」
こんな風にと凌ちゃんがまた大きくしたおちんぽをお尻にぐちゅぐちゅしました。
「ぁぁあんっいぁあっ」
「いつも俺達がどんなに壱琉を守ってるか」
彰ちゃんはそう言って、僕の胸を揉みました。
7
「壱琉、電車に乗った時のこと覚えてるだろ?」
凌ちゃんの問いに僕は頷きました。電車の中で、ごつごつした手に触られたことがありました。震えていた僕に気づいた凌ちゃんが助けてくれて、僕はお尻を揉まれただけで済んだのですが。
「可愛くなくなって欲しいわけじゃない。俺達は壱琉が別の誰かにそういう対象として触られるのが嫌なんだ・・・。俺達だけに可愛い壱琉を見せて」
彰ちゃんが僕の頬に触れて、言いました。
「ごめんなさい・・・」
僕は、凌ちゃんと彰ちゃんに凄く大切にされています。
「おしり、こわれちゃっ、しょぅちゃン、おちんぽ、おっきぃ・・・」
はぁはぁと息を吐きながら、僕は彰ちゃんのみるくを搾るためにお尻を揺らします。
「だいすき・・・」
彰ちゃんの首にキスをしました。
「壱琉、俺は・・・?」
凌ちゃんが言います。僕は凌ちゃんも彰ちゃんも好きです。
「ふたりがすき・・・」
我が儘な僕は、どちらがいなくなっても嫌です。
「ずっと僕をすきでいて・・・」
もちろんと二人は僕にキスをくれました。
「まぁ、10年後に壱琉の傍にいるのは俺だがな」
「まさか、俺だろ」
「はぁ、ぅ・・・凌ちゃん、彰ちゃん、足りないの・・・いっぱいえっちして・・・」
「「壱琉」」
可愛い君が好きなもの、
俺。