バスタブ
神様への貢ぎ物
1
「新、今年の海が荒れていることは知っているだろう・・・。海神様への貢ぎ物の子どもが必要なんだ」
17歳の新(あらた)はおじから守るように、自分の弟を後ろに隠した。
「どうして、千鶴なんですか?・・・おじさんにも千鶴と同じ歳の息子さんがいるのに。・・・千鶴は、渡せません」
新がおじを睨みつけた。
「どうしてだって!?」
狂気を孕んだ目元に、兄の後ろに隠れ、縋るように兄の服を掴んでいた千鶴(ちづる)はびくびくと震えていた。
「そんなのはわかってるだろう?」
おじが汚らしく笑う。確かに、幼い千鶴が神様の貢ぎ物にされる理由を、新は知っていた。二人には親がいないからだ。父も母も早くに亡くした。神様の貢ぎ物として自分の子どもを手放せない村の大人達は、大人の保護下にない子どもを選んだのだ。海神様は30年に一度程のペースで、幼い子どもを貢ぎ物にさせる。
「とにかくな、もう決まったんだよ・・・。うひひ。可愛い千鶴ちゃんは勿論処女だろうな?・・・千鶴ちゃんを犯さずに、慣らして送ってやるこったな・・・」
にやにやと下品な笑いで、おじは新に吐き捨てた。
「今晩、海神様の使いの奴が来るはずだ・・・」
新は唇を噛んだ。
2
両親がいなくても、兄の新が大人に混ざり船に乗り漁をして食を繋いできた。千鶴は母親譲りの紫外線に極端に弱い肌のせいで、漁はおろか畑仕事もできない。
「おにぃちゃん」
黙り込み、じっと荒れ狂う夜の海を見詰める新に千鶴は言う。
「僕、海神様のとこにいく。いつも、おにいちゃんの邪魔になってるのも知ってるの」
新は千鶴の頬を打とうとして、止めた。
「だめだ、ちづ、行くな・・・。俺が嫌なんだ」
ぎゅっと抱きしめられて、千鶴も応えるように新の背に手をのばす。
「ちづ、逃げよう・・・」
新の気持ちは嬉しかったが、千鶴は首を振った。
「村からは出られないし、もし出られても、どこか違う村にたどり着くまでに死んじゃうかもしれない・・・。役立たずの僕がひとり消えるから、おにいちゃんは生きて」
辛いだろうに、にこりと笑んだ弟に兄は涙した。
「・・・おにいちゃん、大好き・・・」
「失礼」
がらりと家の戸が引かれた。青い美しい着物の青年。千鶴は眠っている。見知らぬ人間の訪問に、新は身構えた。
「海神様の使いだ。渡したい物がある」
新は静かに箱と巻物を受け取った。巻物を開いた新は顔を歪めた。
「貴様には頑張ってもらおう。まさか実の弟にありえないとは思うが、千鶴様の清純は汚してはならんぞ・・・」
青年が笑った。
3
新は巻物に記されている内容を頭の中で反芻した。
「ちづ、服を脱いで」
なんとなく新の緊張が千鶴に伝わって、千鶴は身体を強張らせた。それでも、兄の言葉に従って、服を脱いでいく。新も漁に出ているにしては白かったが、千鶴は極端に白い。透けるような肌だと新は思う。
「おにぃちゃ・・・」
不安げに見詰める千鶴に、新はゆっくりと安心させるように言い聞かせる。
「今から、ちづが村から海神様への貢ぎ物になるための準備をするから、できるだけ、力を抜いてろ・・・」
新は千鶴を布団に仰向けに寝そべらせて、海神様の使いから受け取った箱を開けた。巻物を見ながら、箱に入っていた怪しげな2つの薬の瓶を出す。まず手に取ったのは、透き通った桃色の液体の入った瓶。千鶴の乳首と性器、肛門にかけてやる。とろとろと千鶴の肌を這って、つやつやといやらしい部分をコーティングした。
「ひゃ・・・っ」
冷たい液体に千鶴は声をあげる。
「ちづ、精通はあったのか?」
「せぃつ・・・?」
不思議そうな表情に、あれば俺に聞いてくるだろうし、このペニスだからなと新は皮をしっかりと被った性器を見た。今はてらりと液体を纏い、なんとなく卑猥だった。禁忌を犯す。新は天国の母と父に詫びて、その幼い器官に手をのばした。
4
ぬちゅっと淫猥な音がした。液体の力なのか、手を添えて、少し下へ扱いただけで、皮被りだった性器からつるりとした桃色の亀頭が現れた。痛くはなかったらしく、初めて外気に触れた先端の窪みから淫液が湧いた。
「ゃぁ・・・」
千鶴は、この行為の背徳性を頭の片隅で感じていた。
「千鶴、自分で乳首に触って」
やはり液体がかかって淫微な様子の突起に息を吹きかけた。
「ん・・・ふくっ、ふぁ」
千鶴は恐る恐るといった風に両手でぬちぬちと両の乳首を押し潰す。
「はぁあう・・・おちんぽ、ぃやぁ・・・だめなの、ぁん・・・」
千鶴の白い肌がうっすらと桃色がかって、新は目眩した。亀頭から睾丸まで、丁寧に手で愛撫してやると、千鶴は身体をぴくぴくと痙攣させて射精した。
「あっ、ぁっ・・・おにぃちゃ、らめなのっ、やぁっ、ひぁんン・・・」
ぴゅくぴゅくっと放たれた精液は千鶴の胸の下にかかった。新は肛門に指を差し入れた。巻物を見る。
「拡張、な・・・」
唇を歪める。なぜこんなことをと思って、すぐに首を振る。考えないことに決めた。辛いだけだ。自分は千鶴が海神様に手酷く扱われても、痛みよりも快感を掴めるように手助けをするだけだと、使いが言った言葉を反芻する。
「おしり、や・・・ぃたいの・・・っ」
はぁはぁと苦しそうに喘ぐ千鶴に、我慢だと言い聞かせた。
5
「ふ、くぅん・・・はぁ・・・」
とろんとした表情の千鶴。肛門を拡張し、数えられない程射精させられた。余程巨大な性器を挿入されでもしない限り、大丈夫だと新は思う。新は布で丁寧に、千鶴の身体を汚す桃色がかった白い液体を拭ってやる。
「あとは・・・ちづ、これを飲んで」
もう一方の瓶。中には青い液体が入っている。
「ぅん・・・」
器に移して、こくんと飲んだ。
「明日の朝、あの使いが迎えに来るから」
ついていくんだぞと言って、新は千鶴の頬を撫でた。
「・・・なんの、おくすりだったの?」
千鶴の質問に、新はただ優しく微笑んだ。
「ちづ、愛してる」
「迎えに来たぞ」
戸の前には、あの美しい青年。
「薬は飲ませたか?」
眠る千鶴を抱きしめる新に、青年は唇を孤にして問うた。
「・・・お前、寝てないのか?」
くつくつ笑いながら、新の目元をなぞる。うっすらと青みがかった皮膚。
「・・・千鶴が眠っている間に連れていけ」
「ああ、そうさせて貰うよ」
ふわりと千鶴を抱き抱えた青年は、真面目な顔で新に向き直った。
「薬の説明を読んでいるだろうが、千鶴様は、これから海へお連れする。薬を飲んだ人間は、一度海に入ると二度と陸にはあがれない。そして、海神様の神殿は深い深い海の底だ。お前は二度と千鶴様に会うことはできない」
わかっていると新は青年を睨みつけた。
「大事にしてくれ・・・」
搾り出されたのは、罵声ではなく、祈るような声だった。
「もちろん」
青年は答えた。
6
千鶴は、気がつくと見知らぬ部屋の寝台の上にいた。大きな身体に抱きしめられている。
「ぁ、の・・・」
目をぱちぱちさせながら、身体の主の顔を覗き込んだ。真っ青な髪。綺麗な寝顔。腕の中の千鶴の変化に気づいて、ゆっくりと瞼があがる。無言で、額にキスを落とされた。
「ぁ・・・」
ついに来たのだと千鶴は直感した。この人が海神様なのだとも。深い青の瞳に、自分が映っている。
「来てくれてありがとう・・・千鶴。私は52代海神の梛濡だ」
梛濡(なじゅ)と名乗った海神は千鶴に優しく触れる。滑らかな頬を撫でた。兄を思い顔を曇らせた千鶴に言う。
「そなたの兄は元気だ。祈祷師によると、なかなかに運もよい・・・案ずるな」
千鶴は目を見開いた後、海神は酷い神じゃないのだと安心して気を緩めた。
「梛濡さま・・・」
「なんだ?」
「僕は・・・一体、なになのですか?」
千鶴の質問に梛濡は言う。
「私の伴侶、嫁だ。私は今日30の齢を迎える。33になるまでに新しく海を鎮める海神をつくらなければならない」
「僕が、お母さんになるのですか?」
ぱちくりと目をしばたたかせた千鶴に、海神は頷いた。
「そうだ。今日から毎日種づけをする。私に身を任せることだ」
千鶴はこくんと頷いた。
7
梛濡の舌が千鶴の首筋を舐めた。
「ぁ、梛濡さま・・・」
覆いかぶさる梛濡の下で、千鶴は恐怖に震えた。梛濡はふと笑って、事を急ぎすぎたかと優しく千鶴を見詰めた。抱きしめ直して、ゆっくりと話を始めた。
「昔話をしよう・・・。1500年程前に天界が消滅した。それから、あらゆる神が各々の治める地に居着いた。私の祖先である一代目の海神もしかり。
神にとって地上は汚れた地でしかなかった。不死である筈の身体は、わずか数年で次第に動きを鈍くした。焦った神は集まって、人間をよりしろにして自分の子孫をつくることにした」
千鶴は梛濡を見た。人ならざるものの美しさをたたえるその容貌は、優しく千鶴を見詰めている。
「女は卵を、男は精子をその身に備えている。卵も精子も神の子の養分になるが、卵は生産される量が精子に比べて圧倒的に少ない。だから、神の子を孕むには、男の方が都合がいい。そして、神のもとへ貢がれるのは、千鶴のような子ども、それも大人の保護を受けていない境遇の者ばかりだ」
千鶴は再び兄を思った。抵抗できない立場でなお、自分を庇おうとしていた兄。
「・・・梛濡さま、僕が梛濡さまのお子をはらめば、海は鎮まるのですか?」
「そなたがここへ来たことで、既に海は鎮まっている。海を荒らすのは海神から人間へのサインだ」
千鶴は安堵の表情を浮かべた。
「あとは、僕が梛濡さまのお子をはらめば・・・」
青い瞳は、熱っぽく千鶴を見詰めた。
8
シーツをぎゅっと握った千鶴。梛濡の指と舌が身体を這う度に、その未成熟な肢体を快感に引き攣らせた。
「くふぅ・・・っ、ぁんっなじゅさま・・・」
梛濡は千鶴の足を持ち上げ、肛門を指で開いた。桃色の肉の花びらが開き、とろりと透明な液が流れ出た。千鶴は甘いため息を吐く。
「はぅん・・・なじゅさまぁ・・・」
「しっかり薬を入れてもらったのだな・・・」
指の第一間接をくぷりと埋める。千鶴はぴくぴくと白いふとももを痙攣させた。
「ふ、くぅン・・・ぁあぁ、ん」
梛濡の長い指を根元までくわえ込み、擦るように収縮する。
「大丈夫そうだ」
呟いて、指を引き抜く。千鶴は射精した。梛濡は巨大な魔羅を取り出し、太く固い亀頭をぷちゅと千鶴の肛門に宛がった。射精の余韻に痙攣する千鶴の震える花びらは梛濡の魔羅にまるでキスをするように吸いつく。
「千鶴、いれるぞ・・・」
亀頭が埋められる。
「ぁ、おちんちん、はぃりゅ・・・はぅ」
千鶴は卑猥な眺めに興奮していた。
「力を抜いて」
梛濡は一気に逞しく長い魔羅を千鶴に突き刺した。
「きゃぁあぁぁあんっ」
ずりゅんと肛門を擦りあげた魔羅に、千鶴は早くも二度目の射精を迎えた。
「・・・ん、ふ・・・」
瞳はぽやっと焦点が合わず、なまめかしい足はしどけなく力が抜けている。
9
「あんぁっひゃあぁあっ、らめぇ・・・ぃくぅ・・・」
くぅんと鼻を鳴らして、千鶴は自分の精子で顔を汚した。
「はひんっなじゅさまっ、ぁ、ぁ、あんっ」
肛門を太過ぎる魔羅がごちゅごちゅとえぐる。千鶴は身体をくねらせる。
「おちんちん、いっかぃ、ぬぃてぇ・・・しんじゃぅっ・・・ぁ、ぁ、また、でりゅぅうっ」
千鶴の触られてもいない性器は休むことなく勃起して、何度も精液を吐き出す。千鶴の中は大きく痙攣していた。
「千鶴、だすぞ・・・」
「ぁっ、あんン・・・あちゅいの・・・なかにぃ・・・はにゅぅ」
千鶴はひくひくと引き攣って大量の液体を肛門で受けた。
「なじゅさまぁ」
とろりと恍惚に浸る甘えた顔。梛濡は千鶴の唇を塞いで、深くキスをする。
「ちゅく、ふ、は、ぁ」
大量の精を放ったのに梛濡の魔羅は立ち上がり、千鶴の中で熱をもつ。
「ぁ、あ・・・なじゅさまぁ・・・また・・・」
白いお尻をきゅんと締めて、千鶴はいやいやをした。
「らめぇ・・・しちゃ、らめぇえ・・・いっぱぃ、あるの・・・」
千鶴の腸には腹がたぷんと膨らむくらいに精が注がれていた。
「二度受けるのだ、千鶴・・・溢れるくらいに注いでやろう」
ねとつく液体を纏わらせた魔羅を梛濡は抜き差しし始めた。
10
千鶴が初めて梛濡を受け入れてから、一ヶ月が経とうとしていた。千鶴は湯殿からあがり、寝台に寝そべる梛濡に擦り寄る。身体を清めるための香油の、芳しい匂いをさせる千鶴。梛濡は目を細めた。
「千鶴・・・」
うっとりと名を呼ばれる。梛濡の腰に跨がった千鶴の腹はふっくらと膨らみ、子の存在を主張している。毎晩千鶴に注がれる梛濡の精は、千鶴の中に後天的に発生した子宮のような袋の中で少しずつ神の子を成していく。千鶴を労り、腹を撫でながら、梛濡は言う。
「今晩も我が子に精を与えねばな・・・」
「・・・は、ぃ、なじゅさま・・・」
嬉しそうに甘い息を吐いて千鶴はふるりと震えた。梛濡の袴を寛げて、魔羅を取り出す。まだ亀頭だけなら口に含める大きさのそれに千鶴は桃色の唇をつけた。
「ん、ちゅ」
吸いついて、舐める。小さな舌はまるでくすぐるよう。梛濡は可愛らしい一生懸命な愛撫に少しずつ魔羅を大きくした。先端から先走りを垂らす。梛濡の先走りは甘い。一度千鶴がどうしてと尋ねると、甘い方がいいだろう?と逆に尋ねられた。
「は・・・っ千鶴の中に入りたい」
千鶴は頷いて、跨がったまま梛濡に背を向けてお尻を持ち上げた。自分でやわい尻たぶを左右に開く。
「なじゅさま、くださぃ・・・」
11
「んく、はぁぁあ・・・」
ぬぷぷと梛濡を受け入れる。柔らかな媚肉が魔羅に纏わりついた。千鶴は精器を勃起させる。そのまま四つん這いになって、腰を振った。梛濡は丁寧に挿入を繰り返す。
「ん、は、くぅうん」
千鶴はぞくぞくと感じて、痙攣しながらいやらしく猫のように伸びをした。
「気持ちいいか?」
「んふ・・・きもち、でしゅ・・・ふぁ、きもちぃ・・・ん」
きゅぅうと梛濡を締める。梛濡の手が乳首にのびて、千鶴はびくびくと震えた。
「ぃっちゃぅ、ひぁっ、らめぇえっ」
ぴゅくんと精液を飛ばした。中の収縮に、梛濡も放つ。
「ひ、ぁ・・・」
くたりと寝台に身体を預けた千鶴の背中に梛濡はキスをする。どぷどぷと注がれ、千鶴は恍惚とした。
千鶴が毎晩のようにねだったため、一年で子が生まれた。名は漱渦(そうか)。出産後一週間で千鶴よりも少し大きくなった。股間には男の性も女の性もなく、不思議に思った千鶴が梛濡に尋ねると、29歳で魔羅が発生すると言う。
「千鶴、この子が1歳になるまで、乳を与えてやらなければならない」
「きもひひ・・・?」
強気な瞳で千鶴を伺う漱渦。生まれてからまだ5ヶ月だというのに、その身体と精神はまるで17歳程の人間のレベルに発達している。
「らめ、くわえたまま、しゃべっちゃぃやぁ・・・っ」
M字に足を開く千鶴は、涙目をうるうるさせて漱渦を見た。漱渦は口を千鶴の性器から離してふとももにキスをした。
「可愛い、母様・・・」
ぐちゅと梛濡の魔羅が千鶴の肛門を刺激した。
「きゃぁんっ・・・ひあぁ、なじゅさま・・・」
うっとりと背後の梛濡の名を呼んだ。
「ちぇ。父様、どうして俺には魔羅がないのです?」
不服そうな漱渦に梛濡は言った。
「千鶴は私のものだからな・・・。漱渦、千鶴の乳を搾りなさい。しっかり身体をつくらなければならない。あと7ヶ月で、お前は海神となるのだから」
漱渦は頷いて、千鶴の性器をしゃぶる。
番外編:最期の夜に
1
「千鶴・・・泣くな・・・」
梛濡は千鶴の涙に濡れる目元を舐めた。腕の中にすっぽりと収めた小さな身体を抱きしめる。千鶴の瞳から大粒の涙が頬を伝った。
「・・・もっと、ぃっぱい、ひくっ、梛濡さまと、いたいの・・・」
可愛いおねだりだが、状況が状況なだけに緊迫した切実さが痛々しい。梛濡と千鶴は漱渦が一歳を迎える今日の夜、泡になって消える。漱渦の誕生を祝った後、二人は神殿の寝室にいた。漱渦は気丈にも泣かなかった。梛濡は千鶴を優しく抱きしめた。まだ幼い千鶴。本来なら普通の人間として生きるはずだった。
「すまない・・・」
謝った梛濡に千鶴は首を振る。
「梛濡さまと一緒に、泡になるのは、しあわせです。だけど、ぼく、欲張りだから・・・足りないの・・・」
もっと一緒にいたいと鼻を啜る。
「・・・千鶴、顔を上げなさい」
千鶴は顔を上げて、涙目で梛濡を見た。梛濡の優しい青い瞳。
「愛している、千鶴。泡になっても、ずっとだ」
口元には笑みがたたえられている。千鶴は梛濡の胸に顔を埋めた。
「僕、梛濡さまのお嫁さんになれて、よかった・・・」
やっと笑った千鶴。梛濡は愛しい少年の桃色の唇にキスをした。
2
寝そべり、足をM字に開いて、シーツをぎゅっと握りしめている千鶴は快感にふるふると震えていた。ずちゅちゅと卑猥な音を立てて、梛濡の魔羅が千鶴の肛門へと消えていく。
「ぁ、あ、ひぁぅ・・・くぅん・・・っ」
千鶴の小さな性器が反り返る。ぽたたっと先走りが滑らかな腹の上に落ちた。
「ぁっ、ぁ・・・なじゅさま、いっぱい、して・・・こしゅってぇ・・・」
はやくはやくと急かす心。組み敷かれた千鶴はうまく動けず、もどかしさに甘い声でせがむ。身体をくねらせて、梛濡を煽った。
「いやらしいな・・・」
梛濡が耳元で笑む。耳を舐めて、優しく噛んだ。千鶴はぴくぴくと性器を震わせた。
「・・・ぁぁんっ・・・いじわりゅ、しなぃで・・・」
千鶴の瞳から、ぼろっと涙が溢れ出て梛濡は苦笑した。
梛濡の精を2度も注がれ、千鶴はぐちゅぐちゅの腸で梛濡を受けている。
「はにゅ・・・おちんちん、でりゅぅ・・・ぁ、あ、みりゅく、でちゃ・・・ひゃぁあぁぁあんっ」
胸を反らせる千鶴。ぴくんと引き攣って、ピンク色の先端から精液を飛ばした。白濁はストロークの度に溢れ、千鶴の桃のような尻を淫猥に汚す。
「ぁ、ぅ・・・なじゅさま、ぎゅってして・・・」
3
「なじゅさま、すき、だいすき・・・」
「千鶴・・・っ」
千鶴は梛濡の細いが逞しく無駄のない肉体にかき抱かれた。梛濡の魔羅がびくびくと震える。
「ひぁぁぁ・・・っ」
梛濡の背に可愛い腕をぺったりと回して、しがみつく。びゅるびゅると大量の精を中に受けた。
「らめ、らめぇえ・・・っこわれちゃ・・・」
信じられない程の液体が注がれる感覚。千鶴の意思とは関係なく、身体は梛濡を揉み込んで、精の注入を促す。苦しみはなく、快感が千鶴を襲って、千鶴は射精した。
広い湯殿の湯舟に浸かって身を清める。
「ゃぁ・・・」
梛濡に背中を預ける千鶴。梛濡の指が千鶴をまさぐって、白濁を掻き出していく。こぷこぷと溢れ出て、どろどろとお湯に滲み出る。
「なじゅさま・・・」
千鶴は頬を染めて震えた。全てを掻き出した梛濡は千鶴を向かい合わせにして、言う。
「千鶴、そろそろ時間だ」
千鶴はきゅうと梛濡に抱きついて、潤んだ瞳で梛濡を見た。梛濡は千鶴の唇を奪って、舌を絡ませる濃厚なキスをした。
「・・・なじゅさま、ぼく、しあわせでした・・・」
涙が伝う頬を撫でて、梛濡は千鶴に微笑んだ。
「愛しい嫁との日々、私も幸せだった」
梛濡が千鶴の瞼に唇を落とした瞬間、二人は一瞬にして泡になった。