バスタブ
策士、意中の人を得る
1
吾妻透麻(あがつまとうま)は優しい。小学校の高学年にしては達観したところがあり、余裕がある。なおかつ容姿も申し分ないので女子からの人気も高い。
今、透麻の前には華奢な少年がいる。柔らかそうな黒髪、白い肌とつぶらな瞳、ちんまりとして可愛らしいその少年の名前は、羽崎幾斗(はざきいくと)。
「ぁぅ・・・とうま、僕、どうしちゃったの・・・?たすけて・・・」
助けを求める、疑うことを知らない純粋な幾斗を見詰めて、透麻は計画通りだと心の中でほくそ笑んだ。
2
数週間前、幾斗は珍しく風邪をこじらせて数日休んだ。学校からのプリントなどを渡すために、透麻は幾斗の家を訪れた。
「あら、透麻君!」
幾斗の母は喜んで透麻を迎えいれ、透麻はあっという間に幾斗の部屋の前にいた。
「幾斗ね、淋しがりだから会ってあげてくれる?まだ少し風邪気味だけど・・・」
そう言った後やっぱり、風邪がうつっちゃうからだめよねと透麻に謝った幾斗の母親に、透麻は言った。
「いえ、俺は元気なので、お見舞い、させてください」
にっこりと、笑顔もつけて。
通された部屋のベッドで、幾斗は眠っていた。透麻はベッドの脇に椅子を置いてしばらく傍にいようと思い、手頃な椅子を見つけて運ぶと、ぱちりと開かれた幾斗の瞳と目があった。
「とぅま・・・?」
透麻は幾斗の吐いた息の熱っぽさにどきりとした。
「て、冷たくて、きもちぃ・・・」
額に触れるように髪を撫でてやると、幾斗は微笑んだ。熱で潤んだ瞳が透麻を見詰めている。
「幾斗・・・」
声がかすれた。透麻は幾斗が好きだ。他人とは和を持てば間違いない、がポリシーの透麻は誰にでも優しいが、幾斗は格別だった。どんな女子が頬を染めて告白してきても、心は揺れなかった。それなのに、幾斗がこうやって風邪をひいて頬をほてらせているのを見ただけで透麻の心は激しく揺さぶられた。
3
「とぅま・・・やぁちゃんが、さいん、らめって・・・」
幾斗の母の言ったことはあてにならず、幾斗はかなり熱に浮かされて、意識が朦朧としているらしかった。意味がわからないことを言っている。
「幾斗、俺、おばさんに言って冷たいタオルか何かもらってくるから」
待ってろと言う前に幾斗は透麻の手を掴んだ。
「いっしょにいて・・・とぅま、おふとん入って・・・」
昨日ちゃんとお風呂入ったのと言った幾斗に、透麻は冷静にこれだけでオカズにできるなと思った。反応に困って黙った透麻に、幾斗は言う。
「と、ま・・・おふとんのなかで、ぎゅってして・・・」
我慢の限界とはこのことで、透麻はありがたくベッドに上がって、布団に潜り込んだ。幾斗を抱きしめてやる。
「ん・・・とぅま、だいすき」
無邪気な笑顔で幾斗は透麻に言った。
透麻は幾斗の熱のある体温の高い身体と匂いにむらむらとしながら、幾斗が眠るまでの15分程そうしていた。もちろん、手は出せずに。
数日後、回復して学校に登校した幾斗に、関係が変わるような態度の変化があるか、いくばくかの期待を込めたが、何も変化はなかった。覚えていなくても仕方ないと思ったが、あの出来事以来、透麻は幾斗と結ばれたくて仕様がない自分に気づいた。
「幾斗、今度俺の家に泊まりに来ないか?新作のゲームを買ったんだ」
嘘をついて、幾斗を家に誘った。
4
そして、今に至る。
幾斗は小さな性器を勃起させて、透麻のベッドの上で震えていた。
「へん・・・だょぅ・・・ぁのビデオ、なに?」
半泣きの幾斗が指差したのは透麻が入れたアダルトビデオ。画面には男と女が淫らに結合している。
「どうして、ふく、ぬがせたの?どぅして、僕のおちんぽ、かたくなったの?」
性的に無知な幾斗は透麻にすがる。
「ぁぅ・・・とうま、僕、どうしちゃったの・・・?たすけて・・・」
こうなることを見越して、ビデオを入れた透麻は、いけしゃあしゃあと言う。
「助けてあげるよ」
「ゃぁん・・・ひぁっ」
くちゅくちゅと幾斗の性器を舐めながら、アナルに指を入れて解す。
『ああぁんっ、もっとしてぇっ、かたいちんこでついてぇっ』
テレビでは男女がぬちゃぬちゃとセックスを続けている。
「ぃやぁんっ、とぅまぁっ、はひっ、くぅん・・・っ」
ぷるぷると震えて、幾斗は射精した。
「ぁ・・・もしかして、ぼく、しゃせ、ぃ、したの?」
頷いて、幾斗の腹に飛んだ精液を指でのばす。
『あたしに、せーし、ちょうだいっ、なかでだしてぇっ、あかちゃんできてもいいからぁっ』
「とうま、僕と赤ちゃんつくるの?僕おとこだよ?・・・それに、好きな人としなきゃって、保健室の先生が・・・」
泣きそうな顔。透麻は幾斗を抱きしめた。
「男でもセックスできる・・・。俺は幾斗が、好きだ」
5
「痛いか?」
「ぁん、ぁ・・・とぅまのおちんぽ、あちゅぃの・・・ぃたぃけど、だいじょぅぶ」
はぁんと満足げに息をした幾斗に透麻は高ぶった。
「ぁあっ、おちんぽ、どくってした・・・」
「幾斗が可愛いから」
ちゅっと顔中にキスを落として、透麻は腰を揺すった。
「ぁあ、んぅ・・・ビデオみたいにするの・・・?」
『おまんこ、ぐちょぐちょ、してぇえっ』
幾斗はテレビをちらりと見て、すぐに反らした。透麻はいたずら心をくすぐられて、真顔で言った。
「あれは見本だからな・・・。同じ台詞を言って?幾斗・・・」
幾斗はかぁぁと頬をこれでもかと染めた。
「やぁ・・・っできなぃ・・・」
「しなきゃ」
乳首に触れる。
「ぁっ・・・」
くりくりと押し潰す。
「ぁ、ちくび、らめ・・・ぃうからぁ、ぁあん・・・」
促すように耳元で囁く。
「・・・聞いてたの交ぜてな」
幾斗はゆっくりと息をして、涙目をうるうるさせた。
「ぐちゅぐちゅ、おまんこして・・・ひぁあっ・・・なかだししてぇ・・・かたいおちんぽでついて、せーしいっぱいちょうだぃ・・・っ」
羞恥からかアナルがうごめく。
「幾斗・・・っ」
「あかちゃん、できてもい、からぁ、っぁあんっ、ぁひぃんっ」
ぐちゅんと突き上げる。幾斗はびびっと精液を漏らした。
「ぁあんっぁっ・・・はぁぁあっ、とぅまぁっ、だいすき・・・っ」
あの日の無邪気な笑顔ではない。透麻はその唇に唇で触れた。
「幾斗・・・」
声はまた、かすれていた。