バスタブ
関西弁タイトル10のお題
1.おおきに
「皆ももう噂していただろうが、転校生が来た。喜べ、このクラスにだ!」
クラス中がわぁと沸き立ちました。転校生。今、僕の隣は一つ空席があります。噂では関西の方から引っ越して来た人らしいです。男か?女か?と皆の期待が高まるのを、僕は肌で感じます。
黒板の前に立ったのは、男。金髪の、綺麗な人でした。アイドルみたいにかっこいいです。超然としていて近寄り難そうな気さえします。女の子がキャーッと黄色い声をあげました。男子は明らかに落胆の雰囲気です。畜生と叫んだ人もいました。
「なんや畜生て、えらい酷い歓迎やなー。しょげるわー」
むっと拗ねた顔と柔らかい関西弁。黙っていた時の印象とは打って変わって人好きのする表情。女の子達がきゃあきゃあとはしゃぎます。
「ははっ、じゃ植竹、自己紹介してくれ」
先生が黒板に名前を書きました。植竹洋介(うえたけようすけ)。
「はじめまして、よろしゅうしたってください」
小さく頭を下げた後、にこやかに破顔します。植竹君は一瞬でクラスに受け入れられたみたいでした。
「植竹は一番後ろ、室井の隣な。暫く教科書なんかは室井が見せてやってくれ」
「室井・・・なんや難しい名前やな・・・これは、えいし、か。ちゃう?」
室井瓔史(むろいえいし)。僕の名前は国語の先生も少し首を捻ります。植竹君は驚いている僕に優しく微笑みました。
「当たりやな。俺、標準語喋ってのうても、国語は得意なんやで」
「うん。よろしく、植竹君」
「おおきに。よろしゅうな、瓔史」
植竹君は整った顔で言いました。
2.見せてみ?
「洋介、また転勤や。お父ちゃんちょべりば栄転やで!」
「いやな、ちょべりばって使い方誤っとるで。栄転ならちょべりぐなんちゃうん?よう知らんけども」
もともと転勤が多い親父で、今回もどうせたいしたことあらへん関西内で移動するだけやと高を括っていた俺は親父が言った地名にあんぐりと口を開けた。
「東京やで!」
めっちゃ栄転やん。やりよるわ親父。
そんなわけで俺は今東京の学校にいたりする。隣の瓔史はいい奴で、今日も俺は机をくっつけて教科書を見せて貰っている。かれこれ二週間が経とうとしているのに一向に教科書が届く気配はない。
「わかんない・・・」
絶対この数字はおかしいと、瓔史が桁数の大きな分母を見ながら、むぅと考え込む。瓔史は背も小さく華奢で、可愛い。こんな弟がいたらなと思う。
「見せてみ?」
ノートを覗き込む。公式への当て嵌め方が間違っていた。指摘してやると、瓔史は礼を言って式を直し再び解き始めた。今度は綺麗に整数が出た。
「植竹君の解と同じ?」
ノートから顔を上げる瓔史。
「・・・っ」
顔が、凄く近い。瓔史は真っ赤になった。ぱっと下がって、俯く。
「ごめんなさ・・・」
「いや、俺こそ」
あと少しでキスするところだった。顔を真っ赤にして気まずそうにしている瓔史を見ながら、思う。
書店、俺の教科書発送せんでもええよ。そこんとこ一つ頼むわ。
3.何言うてんの?
放課後、帰り支度をしてグラウンドを見ると、野球部が部活をしていました。僕はついついエースの増村先輩を目で追ってしまいます。先輩は僕の幼なじみです。凄く野球が上手で、優しい。爽やかで、僕の好きな人です。
ぼーっと先輩を見つめていたら、先輩の投げたボールが打たれて、中庭に転がって行きました。
「ぁ・・・」
目立つ、金髪。植竹君でした。女の子と一緒にいます。向かい合って立っている様子は、お決まりの告白シーンでした。僕はなんだか見ていられなくて、視線を先輩に戻しました。しばらくすると、やっぱり植竹君と女の子が気になって僕はもう一度中庭を見ました。
「なんや瓔史、今帰るん?」
僕はびくりと肩を震わせました。
「ぅ、植竹君」
どきどき、見ていたことがばれてしまっていないかと心臓が早鐘を打ちます。僕が先輩を見ていた間に、植竹君は教室に戻って来たのです。僕は視線を素早く、でも不自然にならないようにと気を使って、先輩に戻しました。がさがさと植竹君は帰り支度をしています。
「何見とるん?野球部?」
「うん」
「うまいゆうて有名やもんな。あのエースピッチャーがええねや。球がようのびる。増村言うたか」
「うん・・・」
しばらくの沈黙。僕は植竹君が告白にどう答えたのか気になっていました。
「なぁ、瓔史、今、好きな奴おる?」
どくっと心臓が今一番跳ねて、僕は一度ぎゅっと目を閉じました。
「・・・ぅん。いる」
でも、と僕は続けました。
「ダメだもん。僕じゃ・・・」
「何言うてんの?」
植竹君が言いました。何故か少し怒っています。
「僕じゃ・・・増村せんぱ、ぃ」
言って、はっと我に反りました。
「増村・・・?」
4.おかん
増村って、あの増村かいな。グラウンドにおる。
「ゃっ、ちが・・・っ」
思わず増村を見た俺の視界の隅で、瓔史が頬を染めて涙ぐむ。
「瓔史・・・」
瓔史を見る。可愛かった。最高に。これが恋の力なんか?と思ってしまった。いつも可愛いが、何だかエロい可愛さだと思った。なんやねんエロいって、俺!と突っ込む。しかしながら、女の子にもこんなに可愛いと思ったことはない。さっき告白して来た子もかなりの上物だったが比べものにならんと思う。気づいたらふってしもぅとったし。なんやら、好きな子がおんねんなんて嘘までついとった。
「うぇたけく・・・絶対、誰にもいわなぃで」
ぎゅっと俺のブレザーを掴む。
「言わんわ・・・そんなん」
なんや凄い死んだ声出よった!と自分に驚いた。
「ぁりがと・・・ぇ、ぁ、呆れた?気持ち、悪い?」
瓔史はぱっと掴んでいたブレザーを離す。不安に瞳が揺れている。
「っ、瓔史、そんなん思わへんよ、俺、寧ろ応援してやるわ」
・・・必死やな俺。冷静に思う。
「俺、瓔史のええとこ知っとるから」
これは、本気だ。少し目を見開く瓔史。
「ぅん、ありがとう。何だか自信でた・・・」
ふわり、はにかむ。可愛いすぎやわ畜生。押し倒すで。
天国のおかん、俺やっぱ瓔史好きやわ。こう、むらむらするし。ぎゅってしたい。うん、あの、ごめんな。だけどまぁ、男がいいわけじゃなくて、瓔史がいいんだと思うんよ。だからまぁ、今回はふられるっちゅーか、瓔史が増村とくっつくっぽいから、孫は見せられるで。女の子多分抱けるし。今のこのときめきと切なさは勘忍な。
はぁ、まじ嫌やわー。なんで俺増村やないの?・・・って、そんなん当たり前やし。ついに頭沸いてもぅたんか、自分。
5.ほな行こか
植竹君に応援して貰ってから、僕は増村先輩に告白しました。先輩は付き合おうと言ってくれて、僕は今先輩の恋人です。先輩は優しいから、気持ち悪いと思わないでちゃんと断ってくれると信頼して告白した僕は、まさかこの恋が実るとは思っていませんでした。
「増村せんぱい、おはようございます」
朝は先輩が家を出る時間に先輩の家の前を通ります。
「おはよう、瓔史。今日放課後部活休みだから、教室来て」
頭を撫でて、先輩は朝練のため自転車で行ってしまいました。
植竹君は最近、元気がありません。
「・・・植竹君、どうしたの?」
「俺、フラれたんや・・・」
びっくりした僕の後ろで、こっそり僕らを見ていた女の子たちが、洋介君今フリーとはしゃぐ声が聞こえました。
「あの!洋介君、今日の合コン来ない?可愛い子いっぱい来るよ!」
「・・・ほんまかいな。ほな頼む、癒してや・・・」
きゃあっと女の子たちが喜ぶ。植竹君が頷いたことに驚いて、胸が締めつけられた僕がいました。
「せんぱい・・・?」
先輩の教室に行くと、もう誰もいなくて、先輩だけでした。今頃、植竹君は合コンです。きっともてもてです。気になるのは植竹君。
「瓔史・・・?上の空だな」
「あ、ごめんなさぃ、僕、疲れてて・・・」
ごまかすと、先輩の顔がぐっと近づきました。あごを優しく掴まれます。
「やあっ」
逃げようとした僕は床に押しつけられていました。
「せんぱ・・・」
「瓔史、俺のこと、好きだって言ったよな・・・」
服をめくられて、頭が真っ白になりました。
「やめて、せんぱ、いや・・・っ、植竹く、たすけて・・・」
涙が溢れました。
「そこまでや、増村先輩。瓔史が嫌がっとんで」
「植竹く・・・」
先輩の拘束がとけて、僕は自由になりました。
「せんぱ、先輩、ごめ、なさ・・・」
「俺じゃなかった、ってことか」
大好きだったのに。今の強引さで先輩を嫌いになったわけでないことに、僕は気づいていました。多分、先輩も。
「ほな、行こか」
植竹君の声には何の感情もありませんでした。
6.アホ
とりあえず泣きじゃくる瓔史を俺らの教室へ連れて来た。近くの席に座らせる。
「ごめんなさっ・・・ひくっ、ん・・・ごめ」
「自分誰に謝っとん?」
ぐすっと、鼻を鳴らして瓔史が俺を見た。
「ますむらっせんぱぃと、うえたけくっ・・・」
「増村ここにおらんし。あいつ思ったより大人やったからな・・・。多分明日会ってもいつも通り挨拶してくれるぐらいのできた奴やろ」
多分、増村は嫌がる瓔史を犯すつもりはなかった。
「ぼくから、すきって、ゆっ、ひく、ん、ったのに・・・はふっ」
鳴咽が酷く苦しそうで、背中をさする。
「・・・だいじょぶや」
「ぅえたけく、も・・・ごめっ、んくっ、ご、こ、いけな・・・」
「せやな・・・行けんかったわ。瓔史が俺のこと呼んだから」
呼ぶ前からつけていたことは言わなかった。どうしても諦めがつかないから、決定的瞬間を自分の目でしっかり見て、思いを捨てるつもりだった。
「たすけてくれて、ぁりがとう・・・っ」
「そんなことより俺、フラれてなかったみたいなんや」
多分俺は期待してもいいはずだ。瓔史は瞳を見開いた。
「ぇ・・・」
みるみるうちに涙が溢れる。明らかに誤解している。俺は瓔史の気持ちを確信した上で、大人げなく瓔史をいじめていた。
「嘘やあらへん。凄い好きだった奴、今さっきフリーになったんや。そんで確実に俺のこと好きなん」
瓔史の目元、涙の上に唇を落とす。
「ふぇ」
ぱちりと瞬き。
「アホ、自分や」
7.怒ってへんよ
先輩のことは今も好きです。だけどそれは憧れで、恋じゃなかったのだと、今日気づきました。
「僕・・・」
僕は、植竹君が告白されているのを見て、合コンに参加すると言うのを聞いて、心を傷めました。植竹君の隣は僕じゃなきゃ嫌だと思う、身勝手で汚れた感情が僕にある。
「先輩じゃなくて、植竹君に、恋してるの・・・」
涙が溢れました。今更な結論に、植竹君のことが見れません。植竹君はさっき僕にふられたと言いました。それはつまり僕を好きでいてくれたということ。でも植竹君が、自分の気持ちに気づくのが遅かった僕を今更都合が良すぎると軽蔑してもおかしくありません。僕は最低の人間です。頬にのびた手に、びくりと震えてしまいました。
「そんなビクつかんでもええやろ。俺、怒ってへんよ」
寧ろ逆や、と植竹君は優しく僕の頬に触れました。
椅子に座ったまま、植竹君にキスされています。
「ふ・・・」
植竹君と唇をつけて、ちゅくちゅくと吸い合います。植竹君の舌が、えっち。
「ん・・・はふ、ちゅぅ・・・ん・・・ぁ」
息を吐いて唇を離すと、つぅと糸が引きました。僕のあごについたそれを、植竹君が追うように舐めます。下唇もぺろりとされて、僕は震えました。
「瓔史、もしかしてファーストキス?」
植竹君が耳元で言う。僕は頷きました。
「あかん、めっちゃ嬉しい・・・」
ぎゅうぎゅうと抱きしめられて、僕はふわふわしました。植竹君のいい匂いがします。
「植竹君も・・・?」
植竹君ぐらいにかっこよかったら、今までに彼女の一人二人、いてもおかしくないと僕にだってわかります。僕が初めてだったら、いいのに。
「せや。唇つけたい思うような奴なんて、そうそうおらんからな」
そう言って、僕の首筋にちゅとキスします。驚いている僕に苦笑しました。
「信じられん?」
首を振って、僕は正直に嬉しいと言いました。幸せです。
「ぼくだけ・・・」
8.好きやで
「ぼくだけ・・・」
瓔史がうっとりした目で俺の唇を見つめたから、俺は胸を高鳴らせた。もう一度、柔らかい唇にキスをする。
「瓔史だけや。・・・好きやで・・・」
ブレザーを脱がせて、机の上で仰向けにさせた。瓔史のネクタイを取って、シャツのボタンを開ける。顔と同じような滑らかで白い肌が現れた。ピンク色の小さな突起に目が奪われる。
「うえたけく・・・」
恥ずかしそうに大きな瞳を潤ませる。
「色っぽ・・・そそるわ」
放課後、増村の話をした時の瓔史よりも何倍もエロいと思う。瞳は俺を映していた。
「なにするの・・・?」
高校生には珍しい小柄さで、かつ可愛い瓔史がこの状況でそんなことを言うから、俺はなんとなく背徳を感じる。
「単刀直入に言うとセックスやけど・・・嫌?」
瓔史は驚いた顔。少し赤くなって、嫌じゃないと言った。
「どうするの・・・?」
完璧にとは言わないものの、どうやら瓔史は無知に近いらしく、俺は少し緊張してしまう。やはりここは優しくして、快感を与えなければ信頼を失いかねない。
「初めてやけどな、俺かてそれなりに知識はある。優しくする。・・・瓔史は俺に任せや」
童貞クン頑張るの巻っちゅうやつやな。
9.教えてや
「ぁ、ん、ン・・・」
僕はぺろぺろとおちんちんを舐められて、はぁはぁと息をします。
「うえたけく・・・や、ぁ・・・」
「瓔史、やぁやのぅて、ちゃんと気持ちええとこ教えてや」
びくびくと身体が痙攣して、今にも射精しそうな僕。
「ぅん、ごめんなさぃ、ん、なめられるの、きもちぃ・・・」
「可愛い・・・なぁ、瓔史、俺のこと名前で呼ばへん?」
僕は嬉しくて、早速言ってみました。
「・・・よぅすけ」
植竹君は最高と言うと、僕のおちんちんをぱっくりと口に入れてしまいました。じゅぷじゅぷされます。
「ひぁぁあっ、らめ、らめぇっ、おちんち、だしてぇっ、ぁ、あぁっおくちの、なか、ひにゅ、ぅ、ぁ、ぃやっ、でちゃ、でちゃ・・・っくぅん」
腰が揺れて、僕は射精しました。普段あまりオナニーをしないので、気持ち良くて、僕はとろけてしまいます。僕の精液を、植竹君は口から掌に出しました。
「濃ゆい・・・瓔史って自慰せぇへんの?」
「はぁは・・・いっかげつに、いっかいするも・・・」
植竹君はびっくりしています。
「信じられへん・・・」
多いんはありがたいけどなと僕のお尻に精液を塗りつけました。指がぬちゅっとはいります。
「んぅ・・・ゃ、ぁ!・・・きたなぃの・・・」
信じられなくて、植竹君を見ると植竹君は言いました。
「ここで俺の気持ち良くしてくれへんの・・・?」
男同士のセックスはお尻を使うのだと、僕は初めて知りました。僕は横に首を振るけど、少し気持ち悪くて、痛い。
「・・・ん、ぃ」
植竹君が僕を気遣ってくれているのがわかります。
「前立腺、どっかここらにあるはずなんやけど」
「あひぃんっ・・・」
ぐりりとくの字にした植竹君の指に、僕はおちんちんを一気に勃起させました。
「ここやな」
植竹君の綺麗な顔が、えっちに微笑みます。
10.我侭やな
前立腺を攻め立てながら、アナルを拡張する。
「ひゃ、ぁぁあんっ、きもち、のっ、おちんち、また、きちゃ、きちゃぅうっ、はぁぁぁんっ」
机の上で魚のように跳ねる瓔史。自分の腹にびちゃびちゃと精液をかけた。白い肌が薄い桃色になる。可愛い。乱れる瓔史に俺はもう限界だった。性器を出してアナルに宛がう。
「ぁ・・・ょうすけの、おちんち・・・?」
「瓔史・・・っ」
瓔史の中は狭く熱い。心なしかいつもより高ぶり膨脹しているように見える俺の性器を淫猥な音を立てながら挿入する。
「はぁあっぅ・・・おっきぃ・・・ん、いっぱいに・・・」
挿入して、すぐがっつきたくなるのを我慢する。
「は、瓔史・・・」
「はぁあんっあちゅぃ・・・よ、すけ・・・ゆびでこしゅったとこ、おちんちんでつくの・・・?」
とろけた瞳に理性が跳ぶ。腰を突き立てた。
「ぁあぁあんっ」
瓔史を貪る。滑らかな肌の上の精液を指で取って、瓔史の乳首に塗る。くちゅくちゅと擦った。
「よぅすけ、ちくび、きもち・・・」
ぴんと乳首が勃起した。腰を振り立てる。
「ぁぁあん、ひ、は、ぁ、くぅうんっ、あ、あ、ひゃああぁあっ、おちんちん、い、ぁあん」
悶える瓔史にストロークを速めた。
「あぁっ、あ、あ、んっでりゅ、でりゅう、あぁぁあぁあーっ!」
大きく痙攣した瓔史に、俺も中に出した。
「はぁあ・・・ん、ようすけの・・・」
ひくひくと震える瓔史にキスをした。
天国のおかん、俺の恋、成就しよった。最高の気分や・・・。俺は瓔史を嫁にしたいと思います。孫は無理や。
・・・我侭やな。けどま、しゃーないやんな。勘忍して。